Produce by 草野球生活  
Copyright (C) kusa89.net 2007 All rights reserved.
 ミットを選ぼう

捕手というのは他のポジションに比べミットの好みにうるさい物だと私は思う。
野手や投手にもそれぞれグラブへのこだわりが有るだろうが捕手は確実に捕球し、なおかつ良い音で捕球したいと
考えるポジションだけにそのこだわりは他のポジション以上だと思われる。

ここでは、私のミット選びのポイントを紹介しながら、ミットの選び方について考えてみようと思う。


−手の大きさに有ったミットを−

手の大きさは人それぞれであるが、大きさに関係なく実際にボ−ルを受けるとき気になるのが
手のひらとボ−ルとの位置関係だと思う。




一般的に@の様な位置で受ける人が多いと思うが、Aのようにウエブで引っかけるとうに受ける人もいると思う。
Bの位置になるとおそらくミット捕球面のど真ん中かかなり土手に近い部分になると思う。
これは人それぞれ好みの問題だからどれが良いという話ではなく、ボ−ルを受けた感触がよい場所が人それぞれ
有るという話である。

では、この位置とミットの大きさにどんな関係があるのか考えて見ようと思う。



2枚の写真は私の所有するミットであるが大きさがかなり違う、の部分が私のポケットの位置なのだが、
ウエブの付け根、親指よりの部分にボ−ルを納めるとミット的にはしっくり来る。
線で結んで長さを表示してみたが、これは手を入れたときにの小指側端の所からポケットの中心までの長さを表している。
単純に2センチ違うわけで、ミットの同じ場所のポケットで受けたにもかかわらず、素手とボ−ルの位置関係は
上記の@Aのように違ってきます。
ミットを選ぶときは実際に手を入れてみて、自分の手の位置と好みのポケット位置を確かめて、受けやすそうか?
そうでないのかを判断するのは、ミット選びの初歩と言えますね。


−手にはめた感触に影響する物−



さて、ミットによって手にはめた時の感触がそれぞれ違ってくるのは大きさやミットの堅さが影響しているだけでしょうか?
一見同じミットでも細かな部分によってその感触は変わってきます。
いったいミットのどんな部分が感触に影響しているのか考えてみたいと思います。


−指を出す穴−


人差し指を出してミットを使う人が多いと思いますが、指だし用の穴の位置が意外と手にはめた感触を変えています。
指を出さずにミットを使うとしっくり来るけど出さないと痛い・・ と悩んだことがある人って結構居るのではないでしょうか?
実際にミットを手にとって確かめてもらうと分かると思うのですが、手の小さい人や短い人って人差し指を出すと、
ミットの奥まで指が入りきらない事が有ります。

ミットによって指を出す穴にも色々な形があるんです。



一見、横1本線に切れ目を入れているように見えるミットでも穴の形状に工夫がされている物があります。
左の写真のミットは切れ目の上側が山形になっているのが分かるでしょうか?このような工夫により
指を出しても奥まで手が入るというわけです。



こちらはノ−マルバックのミットですが、やはり人差し指を出す部分は深く切れ込んだ形状になってます。
ミットに深く手を入れたいが、指が短いから・・・と言う人は指を出す部分の形状に注意すると良いですね。
また、オ−ダ−でミットを作るときなど、メ−カ−によっては穴の位置をずらしてくれる所も有りますし、
色や形だけでなく、注文するときのポイントだと言えるのではないでしょうか?

−ヒンジ−

次に手にはめて実際にミットを閉じてみる時の感触に影響するヒンジの部分に付いて考えてみようと思います。



最近のミットってヒンジが三本入っている物が多いって気づいた人居るでしょうか?
このヒンジがどのように影響しているか考えてみようと思います。
写真の青い線は手を入れたときの小指側の端になります、と言うことは、ミットは写真を見てヒンジの左端から
曲げることが出来るわけです。
では、なぜヒンジの本数が違うのか?これはミットの可動範囲の大きさに影響すると考えられます。
写真を見てヒンジの左端で閉じた場合と右端まで使って閉じた場合、どう違うのか?



すこし分かりにくい写真ですが、ヒンジを折り曲げる場所によって手の使い方が変わります。
左の写真は親指と残りの4本の指で掴むように捕れますが、右の写真は親指と小指を使って
はさみ取りのようにミットが閉じます。
幅の広いヒンジはミットを深く使う時に適していると考えられるのではないでしょうか?
また逆に、狭いヒンジはミットの可動域が狭くなることで、型くずれを防いでくれたり、
手の小さい人でも小指側に力が入りやすいなどメリットがあると考えられるので、どちらが良いか判断するのは
難しいと思います。最近は大きく深いミットが流行りだと考えると3本ヒンジが多くなっていることにも
うなずけますね。



さて、ここでちょっと変わった物を紹介すると、ヒンジ4本です、しかも手入れ部の小指側端(青い線)が
ヒンジの真ん中に有るミットです。
右の写真を見てもらっても分かると思いますが、まるでファ−ストミットの様に閉じるんです。
ヒンジと手入れ部の位置関係がミットの閉じ方に影響するという分かりやすい例ですね。

−手口ベルト−

フィット感が重要だと考えて、ファ−ストバックを好む人が多い中ミットを使うとき意外と忘れられているのが、
手口ベルトを締めることです。



右の写真の様に手口ベルトを締めることで手首からミットを固定でき、よりフィット感を出すことが出来ます。
しかし、ミットによってはこの手口ベルトが飾り程度にしか機能しない物も存在します。
お店などで実際に手口ベルトを閉めてみるなど、確かめることでより使いやすいミットを探すことが出来るでしょう。


−ウエブ付近の色々−


ミットのウエブにも色々な形が有ります、その特徴を把握することはミットを選ぶ上で重要なポイントに成るでしょう。
まずは紐の通し方を見てみましょう。



左の写真はゆったりと紐を通すことでウエブを広く使えます、当然隙間が大きくなるのでその分通す紐の本数も
多くなります、逆に右側写真のウエブは紐の間隔が狭くウエブ部分が小さく見え通す紐の本数も少なくなります。
では、なぜこのような違いがでてくるのでしょうか?



ミットの捕球面を注意深く見てみると、その違いに気づくと思います。
@ウエブ付け根から親指の先端までの長さ。
Aウエブ付け根部分の間隔の違い。

二つのミットを比べてみても違いがハッキリ分かります、@Aの長さの違いがそのミットのポケットの
深さの違いに影響しているのです。
これらのことを考えると、一概に小さいミットのポケットが浅く、大きなミットのポケットが深いとは言えない事が、
よく分かると思います、自分の好みのミットを探すとき、 ウエブの種類と@とAの長さを比べる事で、
そのミットがどのような形状なのか判断しやすくなると思います。


−まとめ−

さて、色々とミット選びのポイントを書いてきましたが、参考に成ったでしょうか?
これはあくまでも私個人がミットを選ぶときに基準として見るポイントなんですが、ミットの色々な形、
紐の通し方一つにしてもそれぞれ何か役目を持っていると言うことです。
ミットの構造を理解することで、自分の捕球スタイルに合ったミットを探す手助けに成ると思うのです。
私の場合、手が小さく、指が短いことからどうしても小さめで深く手を入れれる物を好みます。
ポケットを作る位置も人差し指の付け根付近に成るため、その位置とミットの形状が合う物を探します。
また、ある程度硬く、浅いミットが好きなことからヒンジは2本の物が好きで、しっかりと手首に
フィットするファ−ストバックで手口紐がしっかり締めれる物が好みだと言うことになります。

捕手というポジションは確実に、より正確に、よりよい音で受けることを理想とするので、
そのためにはミットにこだわりを持つべきだと思います。

これからミットを購入しようと考えている人、またはオ−ダ−しようと考えている人に、
色や革質、形だけにこだわらず、捕手だからこそ自分に合ったミットとはどんなミットなのか?
経験者の方なら今更言うまでも無い話なのですが、これから購入しようと考えているが
どんなミットを買えばよいのか迷っている人の役に立てたら良いと思います。


 
Produce by 草野球生活  
Copyright (C) kusa89.net 2007 All rights reserved.